reikonoburogu霊子の日記

あなたは霊の存在を信じますか?

心霊体験の話・免許取りたての事故

これは私の知り合い霊子(仮名)から聞いた話です。
昔から霊が見えるという霊子です。
本当かどうかは私にはわかりません。
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私は車が好きだった。なので18歳になる前に高校在学中に自動車学校に入校して、免許を取った。
高校が自宅から離れていたので、自動車学校は高校に近いところだった。
運転できるようになったのが嬉しかったので、すぐに母親が乗っていた軽自動車をもらい、自分で運転した。
本当はダメなんだけど、先生にも許可をもらい、職員用駐車場に車を止めて、通学でも運転していた。
それまでは、親が運転する車の助手席などに座って、外を見ているだけだったので、幽霊が見えても、「あ、いるな。」と思うだけだった。
しかし、自分が運転し始めると、見えてた霊が、私の車目がけて、道路に出てくるようになった。
いつも信号のある交差点でうずくまっていたお婆ちゃんが、車道を歩いていた。私は幽霊だと知っているので、いわゆる撥ね飛ばした状態になるが、そのまま走行した。
だが、知らない霊もいるので、困ったこともあった。
バイト先から帰るとき、出てすぐの押しボタン式の信号で、赤で止まっていた。すると、右側から女性が、テケテケという感じでゆっくり目に歩いて渡ってきた。
しかし、体全体が黒くてぼわんとしていたので、幽霊だと最初から分かった。歩行者側の青信号が点滅を始めたが、私の車の前まで来ると、止まって立ちすくんだ。この状態で車を発進したら、すり抜けて車の中に乗り込んできてしまうと感じた。
そう思ったが、青になったので進まないわけにもいかない。発進して進むと幽霊はすり抜けて、リアシートにちゃっかり座った。
そのまま進むと、大きな川に掛かる橋を渡る。信号もないのだが、橋を渡り始めたときに、女性はすっと居なくなった。無料タクシーとして使われた、と思った。それに類することは、多々あった。
ある日、天気が良かったので昼間から運転しようと思った。市内だけど、普段いかない方に行って見ることにした。
片側一車線の道で、右側にコンビニがあり、横断歩道もある場所で、普通に4-50キロで走っていると、子供がばたばたと走って飛び出してきた。危ない、と思い、ハンドルを切ったら、左側のウィンカーの出っ張りをガードレールにぶつけた。でも、子供を轢いた感触は無かったので良かったと思った。外を見ると、子供がこちらを指さして、ケラケラケラと笑っていた。次の瞬間、ズンと道路に沈むように消えていった。
ぶつかったところを確認しようと車を降りていくと、通りかかった人に「大丈夫ですか?」と言われた。でも、「子供が居たので。」と言うわけにもいかず、「すみません、くしゃみした瞬間にハンドル切ってしまって。」と嘘で誤魔化した。
邪魔になるので、コンビニの駐車場に移動し、もう一度見たが、その部分だけだし、事故を起こしたら、警察に届けないといけないというのも知らなかったので、「ま、いいか。」とそのまま帰った。
父親に見つかり、訳を聞かれたので、正直に話した。「警察には届けたのか?」と聞かれたが、届けていないと答えた。
父親も車いじりをする人だったので、「ちくしょう」と言いながら、ウィンカーを交換してくれることになった。
その後、私はセダンが好きだったので、古いセダンを買った。乗り換えると、軽に比べて、アクセルをちょっと踏んだだけで、めっちゃ速度が出るな、と思った。出てきた人が幽霊かどうかを瞬時に見分けられないとまずいなと思った。
でも、新しいセダンが嬉しくて、気を付けながらあちこち運転して回った。
卒業式の日になって、先生に車で行っていいかと聞くと、卒業式くらいはちゃんとしてくれと言われたので、父親に私のセダンで送ってもらった。そのまま待ってもらい、帰りは私が運転して帰ることにした。後輩から花束とかをもらい、それをリアシートに乗せて学校を出ることにした。
駐車場を出たところの道は、センターラインもない、裏道のような道路で、出た瞬間、対向車のトラックが近づいたので、ゆっくり進んでいた。
狭いので、父親が、「お前、大丈夫か?」と聞いてきたが、「余裕、余裕。」と答えた。
トラックとすれ違った瞬間、自転車に乗ったお爺さんが、私の前に飛び出してきた。「わー」っと声を上げて、またハンドルを切ってしまった。
左には、ポールタイプのガードレールがあり、それにぶつかってしまった。
父親が「何してるんだー」と怒鳴ったので、私は「自転車がー」と言ったが、何もいなかった。「最悪!」と思って周りを見ると、そのお爺さんはまた自転車で同じことを何度もしていた。出てきては消えて、ちょっとすると、また出てきては消えていた。
父親が警察に連絡していた。警察に「どうしたんですか?」と聞かれ、「娘に運転させていたが、いきなりハンドルを切って、ポールにぶつかった。」と説明していた。私にも聞かれるので、「お爺さんが自転車で出てきてそれを避けたんですけど、信じてくれますか?」と言った。
「じゃあ、そのお爺さんはどんな感じですか?」と言うので、「白髪で剥げが多くて、てれんてれんの七分袖のシャツを着て灰色の自転車に乗ってます。」と言うと、「今どこですか?」と聞くので「そこで、何度も出てきてます。」と言うと、「じゃあ、そのお爺さんを探してきてください。」と言われたが、「いやいや、そこに居ます。」と答えた。「え、ひょっとして幽霊的なことを言ってます?」と言うので、「幽霊的なことではなくて、幽霊です。」と答えた。
すると、警察官は「あー、ねー、」と困った顔をして、「物損かな。」と言った。
弁償しなければならないことになったが、そのポールは、通学生徒を守るため、高校が建てたポールだったので、校長先生が、「どうせ古くなって交換しようと思っていたので、いいですよ。」と言って見逃してくれた。
家に帰り、改めて父親が「お前大丈夫か?前々から幽霊が見えるのは分かっているが、あのポールが人間だったらどうするんだ?」と言う。
もっともだと思うので、運転するのが怖くなったが、幽霊だと思ったらそのまま避けずに突き進むことにして、負けずに運転することにした。
しかし、いきなり出てこられるとさすがにびっくりして、急ブレーキを踏んでしまい、後ろのトラックにクラクションを鳴らされたこともあった。
最近も、山の中を走行中に、人が空から降ってきて、道路に落ちたが、そんなことがあるわけもなく、そのまま走行したら、その先でその落ちた人が道路の真ん中をとぼとぼ歩いている。そのまますり抜けたら、車の中に乗り込んでいた。
「人を驚かすんじゃない。私がお前に何かしたか?私は生まれてこの方、人を殺したことなんかない。お前が私に仕返しする理由なんてないだろ。」などと、めっちゃ文句を言ったが、そのままついてきた。文句を言ったからか、運転中に足を掴まれた感じがしたが、「お前くらいの力じゃ負けない。私はブレーキもアクセルも踏めるから。」と言い返した。
しかし、その幽霊はそのままついてきたので、家に入ると犬たちがめっちゃ吠えた。私が「噛みついていいよ。」と犬に言うとさらに激しく吠えまくったので、ふっと消えて居なくなった。
そんなこともあったので、ともかく私は安全運転です。

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