reikonoburogu霊子の日記

あなたは霊の存在を信じますか?

心霊体験の話・階段を這う女性

これは私の知り合い霊子(仮名)から聞いた話です。
昔から霊が見えるという霊子です。
本当かどうかは私にはわかりません。
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高校時代の仲間と大人になって女子会をするようになった。メンバーの先輩の家で女子会をすることになって、コンビニでお酒やおつまみをたくさん買って、先輩の家へ向かった。先輩の家は、5階建ての団地の4階にあった。その上の5階には2部屋あるが空き家だった。なので、先輩の家が一番上ということになる。
階段を上っていると、1階から2階に着く直前で1階の電灯がバチバチと点滅しだした。気持ち悪っと思ったが、5人いたし、まあいいかと思っていた。
2階から3階につくときは2階の電灯がバチバチっとなった。
3階から4階に上がるときも、バチバチ
通ったところが次々と点滅するのはさすがに気持ち悪い。
4階にたどり着くと、今度は5階の電灯がバチバチっと点滅する。5階は誰もいない場所だ。
すると、「グワー」っと気持ちの悪い唸り声が聞こえてきた。
普段ならそんな心霊現象が分かるのは、私だけなのだが、周りの仲間も「なに、今のなに?」と聞こえたようだった。
声がする方を見ると、5階から4階に降りてきている感じで、唸り声がする。
他の仲間は、普段そんな声を聞いたことがないので、パニックみたいになって、先輩の家のベルをピンポン、ピンポンと立て続けに鳴らした。
私が階段を見ると、髪の毛が長くて体が灰色の女が、べたべたと這いつくばって降りてきているのが見え、目が合ってしまった。
すると、その女の顔が360度、ぐるぐるぐるって回って「グワー」とさっきよりもっと大きな声で叫んだ。
いやー、さすがに、と思って、先輩の家のドアノブをガチャガチャとして「開けてよー」と叫んだ。
しかし、その様子は他の4人は見えてないらしく、呆気にとられていた。
私は、「そこに加耶子みたいなのがいるじゃん。」と言ったので、みんなも焦って「開けてー」と叫んだ。
ようやく先輩がドアを開けてくれて、「着いたんなら、ピンポンくらい鳴らしてよ。」と言うが、さっきから何度も鳴らしていた。
先輩は家の中でピンポンは聞いてないそうだ。いきなりドアがガチャガチャしだして「開けてよー」という叫び声がしたので開けたとのことだった。
「そんなのどうでもいいから早く入れてー」と言って入っていくが、私が入るときには4階の踊り場まで達していた。
すぐに閉めて「めっちゃ怖かったねー」と言って、ともかく飲もうと言っていると、他の子が乗ってきた車の警報音が鳴りだした。
「近所迷惑でもあるし、早く消してよ。」と言うと、持ち主の子がベランダに出て、リモコンでピっとやって止めた。
しかし、飲みだして10分もしないうちに、今度は私の車の警報音が鳴りだした。私の車の警報器は純正なので大きなクラクションの音がする。
うるさいので、慌てて消しに行くと、私の車の下に這いつくばった女が入っていくのが見えた。
警報音を止めて、戻って先輩に「私の車、また鳴るかもしれない。」と言うと、「なんで?」と言うので、「さっきの加耶子が、私の車の下に入っていった。」と説明した。話していると、今度は這いつくばって出てくるのが見えた。
今度は、団地の他の住民の車の警報器が鳴りだした。なので、先輩に「この団地って、よく警報器なるの?」と聞くと、「いやー、そんなことは無い。たまには鳴るけど、こんなに続けて鳴ることは無い。」と言われた。
今だけ?と思って見ていると、やはりその女が車体の下に入ると、その車の警報器が鳴りだすのだった。
私の車の下に、また来たらまた鳴るだろうと思い、怖かったけど車まで行ってカギを開けた状態にした。これで鳴らないはずだ。
それで静かになって、みんなで飲み会が盛り上がっていった。夜中の1時過ぎごろになって、今度はクラクションが鳴りっぱなしになった。どの車だろうとベランダから見ると、私の車のようだった。ヘッドライトもルームライトもハザードも消してあるのに、盛大に光っている。
どうしようと思っていると、住民の誰かが「うるさーい」と怒鳴ってくる。「すみませーん」と言うと、ライトもクラクションも止まった。
私の車は事故車でも何でもない。また鳴りだすといけないからと運転して帰るわけにもいかない。
すると、1階に住んでる霊感の強いというおじいちゃんが出てきて、「ああ、またこの季節が来たね。」と言う。
「この季節って何ですか?」と聞くと、「毎年、この季節になると、5階から1階に飛び降りた女性の霊が這いつくばって回るんだ。」と言う。
マジでー、と思ったが、「その女が這いつくばって通った車は、事故に合ったりクラクションが鳴ったりして、かなわない。」と言うのだ。
「これ、どうしたらいいんですか?」と聞くと、「日にちの問題だから、2-3日経てば収まるんだけどね。」と言う。
「でも、ずっとこうやって鳴るのは嫌ですよね。」と言うと、「仕方ない。住んでる人たちはみんな分かっているから。でも、今年入ってきた人は分からないから、さっきみたいに怒鳴られる。」と言う。
私はその日、気が張って、酔えないし寝られなかった。
夜が明けて、お酒が抜けたころに、このまま帰ろうと思って、帰った。すると、昼ぐらいに先輩から電話があって、「そういえば、昨夜、誰と話してたの?」と聞くので、「1階のおじいちゃんと。」と言うと、「いやいや、1階には誰も住んでないよ。」と言われた。
「え、はげたおじいちゃん、住んでるよね。」「いやいや、はげたおじいちゃんも住んでないし。」
「だいぶ前に、5階から飛び降りた女性の幽霊が出るって、1階のおじいちゃんに聞いたんだけど。」「え、それって、50代か60代くらいの人?」
「多分それくらいの人。」「それって、その人が5階に住んでたホステスさんのストーカーで、女の人を首絞めて殺して、その男が飛び降りたんよ。」と言われて、
「いやいやいや、うそやろ。」「ほんと、ほんと。団地内に住んでる人なら多分みんな知ってるよ。だから5階は空き家だし、1階も誰も住まないんだと思う。」と言われた。

私には、あれが幽霊だとは、とても思えなかった。

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YouTubeにも「霊子さんの心霊体験」として投稿しています。
https://www.youtube.com/@kyoufutarou