reikonoburogu霊子の日記

あなたは霊の存在を信じますか?

心霊体験の話・お墓参りのお婆さん

これは私の知り合い霊子(仮名)から聞いた話です。
昔から霊が見えるという霊子です。
本当かどうかは私にはわかりません。
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私が高校生の頃、お彼岸なので家族で田舎の本家のお墓参りをした。例年はお盆に行くのだが、お盆休みはバイトが忙しく、休めないので親と相談して家族で秋のお彼岸に行くことにしたのだ。
田舎の墓地は広々としていて、お墓も大きくたくさんの墓石が並んでいた。例年そこにお墓参りに行くと、各家庭のご先祖様の霊が、墓石の近くに並んで立っているのが常だった。恐らく家族が墓参りに来るのを待っているのだろう。
いつものことで、私は特に気にしていなかった。
階段を上り始めると、階段の横に他の家族がいた。おじいちゃん・おばあちゃんと30代の夫婦と子供だった。そこにいた先祖と思われるお婆さん姿の霊がその奥さんに対して、「まだ来るな。まだ来ちゃだめだよ。」と言っているのが聞こえた。
横を通り過ぎながら、言っている内容が気になった。
だが、知らない家族だし、横でご先祖様が何か言ってますよ、などと話しかけるわけにもいかない。
仕方ないので素通りして、自分の家のお墓に手を合わせ、「お盆は来れなくてごめんなさい。」などと言葉を掛けた。
私はさっきの家族が気になって、チラチラ見ていたが、家族誰もお婆さんの霊には気づかない様子だった。
うちの家族はお墓掃除をして、もう一度お祈りして、そして階段を下りて行った。階段の下には、ベンチと飲み物の自動販売機がある、休憩所のようなところがあるのだが、さっきの家族がいた。お婆ちゃんの霊もいて、相変わらず、ずっと不安そうな顔で奥さんの顔を横で見ている。私も飲み物を買うことにして、近づいた。
しかし、事情は分からないのでお婆ちゃんに対して心の中で、「何かあったんですか?」と聞いてみた。すると、それまでじっと奥さんの顔を見ていたのに、くるっとこちらを見てとても不安そうな顔をした。多分、生きた人間から話しかけられたことがなかったので、驚いたのだろう。
なので、「誰か死ぬんですか?」ともう一度聞いてみた。すると「事故に合う。」と短い言葉が聞き取れた。何度も言われるのだが、いつどこでどんな事故かはわからない。「私、どうにかできますか?」と心の中で聞いてみると、「もう少し、時間がずれてくれれば。」と言われた。
それであれば、大人にいろいろ言わなくても、子供がいるのだから、チャンスと思ってその子供に声を掛けた。「お嬢ちゃん、暑いね。何飲んでるの?」などと話し始めたので、親同士も挨拶をしていた。
横に立っているお婆ちゃんの霊を気にしながら話していた。しばらく話していると、そのお婆ちゃんの霊が、すうっと消えた。なので、もう大丈夫なのかな、と思い、挨拶して別れた。
その日は、本家に泊まって、翌日車で帰っていたのだが、サービスエリアで偶然にも昨日の家族と出くわした。
「昨日はどうも。」などと話していたが、旦那同士が何やら話している。気になったので聞き耳を立てていると、「実は昨日、帰り際に落石が起きていて、すごく渋滞していたんですよ。もし、もう少し早くそこを通っていたら、危なかったかもしれない。」と話していた。私は、「だから、昨日のお婆ちゃんはもう少し時間がずれてくれれば、と言ってたのか。」と一人納得していた。
家に帰って、その夜、寝ていると、ふと目が覚め、枕元にあのお婆ちゃんが立っていた。金縛りにあっているわけではないが、声が聞こえた。
お婆ちゃんは深々と頭を下げて「ありがとうね。」と言ってくれた。やはり、あのまま帰ると事故に合っていたんだと思った。

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YouTubeにも「霊子さんの心霊体験」として投稿しています。
https://www.youtube.com/@kyoufutarou