reikonoburogu霊子の日記

あなたは霊の存在を信じますか?

心霊体験の話・オーストラリアの少年

これは私の知り合い霊子(仮名)から聞いた話です。
昔から霊が見えるという霊子です。
本当かどうかは私にはわかりません。
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私は、世界遺産が好きだ。なので、オーストラリアのエアーズロックに行こうと思った。今回もA子とS子の3人だ。
グレートバリアリーフとオペラハウスは見ていた。
現地の観光カウンターに行くと、エアーズロックは便がないので行けないと言われた。
代わりにホエールウォッチングをしたいと言った。「前日の予約では、満席が多いので、空いているといいけどね。」と言われたが、調べてもらうと空きがあり、予約できた。どんな種類のクジラが居るか尋ねると、「運が良ければ、シロナガスクジラが見れるけど、普通いるのはザトウクジラだね。ザトウクジラはそこまで大きくないけど、それでも君より十分大きいけどね。ハハハ。」と言われた。
予約が出来て、バーに移動した。そこは、道路に面していて、大きな窓で道路からも丸見えのお店だった。タバコを吸うか聞かれ、吸うと答えたので、2階のテラス席に案内された。
席について、生ハムの盛り合わせなどを注文して飲み始めた。
私たちの席はテラスなので外なのだが、店の中との境には、大きなガラス窓がある。そのガラスに目をやると、A子の後ろのテーブルが反射して写っていた。その席には家族連れが座っているのが見えた。だが、直接その席を見ると誰も座っていないので、ガラス窓の中の人たちが見えていて、反射した席と被って見えているのだ思った。
そして、運ばれてくる料理に歓喜を上げながら飲んでいた。
タバコを吸いながら、ふとガラス窓に目が行くと、反射して写っている家族の子供が、こちらを見ていて、ガラス越しに目が合った。
よく見ると、店の中には老人数人のグループが居た。なので、やっぱりその家族は、反射して写っていると思った。
でも、A子の後ろの席には誰も座っていない。霊の家族なのだと分かった。
その子が私をしっかり見ているので、「幽霊でもタバコは嫌いなんだ。」と思った。
すると、その子が手を伸ばしてこちらを指さした。その瞬間、店の中でガシャーンと大きな音がして、ウェイトレスがトレイごと食器を落としていた。「え、めっちゃヤバ。」と思った。その子が指さしたのは、ガラスの内側だったのだ。
すると、今度はその子がS子を指さした。「え、」と思って、S子に、「あんた、大丈夫?」と聞くと、「え、何が?」「幽霊から指さされているよ。」「やめてよー。」と驚いていた。
「霊が居るならA子が居るから、また絶対連れて帰るよね。」と話した。
黒人男性のウェイターさんがS子の後ろの席にビールを運んできたのだが、そのグラスをバンとS子の方に倒してしまい、S子が背中でビールを浴びてしまった。S子は「うわー。」、ウェイターは「オーマイゴッド、アイムソーリー。」と叫んだ。
S子は、タオルをもらい拭きながら、「最悪ー」と文句を言っていた。
私は内心、「この子が指さしたら、何かが起こるんだ。」と思った。
食事が終わって、テクテク歩いてホテルに戻り、私はベッドに入ったが、二人はまだしゃべっている。
見ると、別のベッドにさっきの指差しした少年が居た。そして、窓越しに海の方を指さしていた。
窓ガラスが割れるのかと思ったが、何が起こるのかと見ていると、海でバッシャーンとクジラが跳ねた。
私は「ナイス!」と言った。するとこちらを見てニコーっといたずらっぽく笑った。
二人がこちらを見て、「なーに?」と言うので、「グジラ!」と外を指さした。
そのあと寝付いたのだが、金縛りにあって、少年が私に掛かっている布団の上を平均台のようにして歩いている。
「やめて、やめて」と思ったが、少年は「うふふ」と可愛く笑っていた。
私が「親は?」と英語で聞くと、「向こうにいる。」と答えた。
朝になり、ホエールウォッチングに向かった。
まずは救命胴衣のようなやつを着せられて、船に乗り込むと、少年もいた。着いてきたんだと思った。
沖について、ガイドさんが指さしながら「あそこに鳥の群れが居るから、あそこの下にクジラが出るよ。」と言った。
しかし、少年は別の方を指さしている。なので、私が二人に「こっち行くよ。」と言うと、「え、クジラ見たい。」と言った。それでもこっちに行くと、その先で、クジラが頭からジャンプして、横に倒れるのが見えた。
三人で「スゲー、ナイス」と拍手した。向こうを見ると、クジラのしっぽが見える程度だった。
すると、少年はすごくニコニコしていた。
S子は妊娠初期で、少しつわりもあったので、船酔いしたようになった。
船べりで、最悪吐いても海だから。と背中をさすっていた。
A子は、ジュースを買ってきて差し出した。
すると、少年が操舵室の方から焦ったように海を指さした。また何か起こると思い、「あっち見て。」と言って私たちも見た。
4-5秒するとイルカの群れが現れ、ジャンプした。
「うわー」と言って手を叩いて見た。二人は「あんた、今日、冴えてるね。」と言って喜んでいた。
操舵室の運転手さんも拍手されて喜んでいたが、内心「あんたじゃない。」と思った。
クルージングが終わり、S子はまだ気分が悪いと言っていたので、トイレに向かった。
オーストラリアのトイレは、ほぼ有料で、さらにそこは20分たつと勝手に開くようになっていた。
コインを買って、中に入った。
私たちが介抱していると、音声案内で「5分経ちました。」とアナウンスがあった。私は「落ち着かないな。」と思った。
鏡を見ると、少年が見えた。今回は二人にも見えたので、「えー」っと叫んだが、少年はドアの方を指さしていた。
見ると、外で次の人が待っていると言った内容の表示があった。少年はこれを教えてくれていたようだ。
「ごめん、友達が気分が悪いので。」と心の中で言ったが、早めに切り上げた。
外に出ると、次の人が待っていたが、S子の顔色が悪いのを見て、「アユー、オーケー?」と声をかけてくれた。
外の公園でしばらく休んでいたが、キッチンカーがたくさん出ていて、色々売っていた。
「何か食べる?」と聞くと、S子は、具合が悪いはずなのに、「ホットドックを食べる。」と言った。やっぱりつわりなんだと思った。
ホテル戻っても、具合悪いと言っていた。鏡越しにはその少年が居て、S子を見ていた。
私は「心配してくれているんだね。ありがとう。」と思った。
見ていると、鏡の中で少年がS子に軽くチュっとした。すると、S子は、「あ、今、一瞬で楽になった。」と言った。
帰る日になり、空港で荷物を預けて搭乗待ちをしていると、若い男女のサークルのようなグループが、日本人ではないのに日本語で「いなかったねー」と話していた。私は気になり、「何がいなかったんですか?」と尋ねると、オーストラリアにも、日本で言うところの座敷童のような妖精がいて不思議な体験をさせてくれるらしい。もしかして、あの少年はそうなのかな、と思った。
そう考えると、私はむしょうにお礼が言いたくなって、トイレに行って手洗いの鏡の前で、鏡に向かいながら、「ありがとう、ありがとう、ほんとにありがとう。」とお礼を言った。すると、鏡の中の私の後ろに、少年と両親が現れ、にっこり手を振ってくれた。しかし、次の瞬間、3人の首があり得ない角度でグリンと回った。
私はゾッとしたが、「ありがとうございました。でも、帰りの飛行機で事故には遭いたくないので、よろしく。」と言って帰った。

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