reikonoburogu霊子の日記

あなたは霊の存在を信じますか?

心霊体験の話・虫の知らせ

これは私の知り合い霊子(仮名)から聞いた話です。
昔から霊が見えるという霊子です。
本当かどうかは私にはわかりません。
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N子のご主人のお婆様が亡くなった時のお話です。
N子は先輩で、霊感はないので、私が虫の知らせの話をしても、「そんなのあるの?」と信じられない様子だった。
そのN子の結婚式の時、新郎のお婆様も参加されていた。私もその時お会いした。
お婆様は、いつもニコニコされていて、丸い感じのお婆ちゃんだった。
新郎の今の父親は、義理のお父さんで、実父は亡くなっている。
母親は夜の仕事をしていたので、新郎はずっとお婆様に育てられたそうだ。
可愛がっていた孫が結婚したというので、N子もずいぶん可愛がられたそうだ。
なので、N子もお婆様が大好きだった。
お婆様は、かなりの高齢で、一人暮らしも心配だし、糖尿病もあるし、N子のご主人のお母様も付きっきりで世話ができないということで、最近は施設に入居されていた。
N子もコロナ前までは施設にしょっちゅう行っていたが、コロナで面会できなくなり、手紙をやり取りしていたそうだ。
なので、N子もお婆様の体調があまり良くないことは知っていた。
そんな時、N子が夜の10時ごろ、一人でお風呂に入っていた。頭を洗うのに目を閉じて何も見ていなかったとき、少し暗くなったような気がしてふっと後ろを誰かが通った様な気がした。目を開けて後ろを確認するけど、誰もいなかった。
すると今度は浴槽でチャポンと音がした。誰かがお風呂に入ったような音だ。
え、と思って浴槽を見ると、水面が波打っていた。シャワーの水が入った程度のものではなかった。
N子は、「怖い」と思って、リンスもしないまま慌ててお風呂を出た。
「だれかー」と読んだら、「N子ちゃん、N子ちゃん」と呼びかけられた気がした。声が聞こえたわけではない。頭の中に文字で浮かんだのだ。
「え、だれですか?」と思ったら、その言葉も、頭の中で文字になった。
「N子ちゃん、N子ちゃん、もう一度会いたかったよ。孫をよろしくね。」と文字が浮かんだ気がした。
お婆様だと思った。孫と言うことは、N子のご主人のことになる。
その瞬間、訳もなく涙があふれ出た。そしてご主人に「お婆ちゃん、亡くなったかも。」と言った。
ご主人は、「おまえ、縁起でもないこと言うなよ。」と言った。
それでもN子は「いや、絶対お婆様、死んだと思う。」と言っていた。
すると、11時過ぎにご主人の携帯に、施設から連絡があった。
「さきほど施設で亡くなられて、今病院におられます。私たち職員もこのあと行きますが、もしよければ、行かれませんか?」と言われた。
N子もご主人もかなりお酒を飲んでいたのだが、タクシーで行ったそうだ。
N子は絶対、来てくれたんだと言っていた。
N子とは家族ぐるみの付き合いがあるので、葬儀には私と長女も行ったが、久しぶりに見る遺影は、結婚式の時と違って、とても痩せていた。
それを見た私は「お婆様、何があったの?」などと思ったが、糖尿病もあったそうで、施設では、食事制限があったらしい。
でも、かなりの年齢だったので、「大往生されましたね。ご冥福をお祈りします。」と思っていた。
N子も結構泣いていたので「ドンマイ、ドンマイ」と声をかけた。
帰りに車に乗って出ようとしたとき、前を黒い着物を着たお婆さんが急ぎ足で通りかかった。私はまたご親戚の方が見えたと思ったのだが、近づいてきたので窓を開けると、「久しぶりね。ありがとう。」と言われた。顔を見ると、ご主人のお婆様だった。びっくりして「おばーちゃん。今祭壇で会ったよ。」と叫んだ。帯も逆さ帯なのに気付いた。
内心、「白い着物でなくていいの?」と思ったが、お婆様はニコッと笑っていたので、軽く頭を下げた。
長女を見ると、長女も頭を下げていた。
長女にもその姿は見えていたそうだが、半透明だったそうだ。私には、はっきり見えていたのだが。
お婆様が葬儀場に入って行ったので、私はN子に電話をした。
半泣きで「なに?」と出てくれたが、「今、お婆様が。」と言うと、「え?」「来てくれてありがとうと言われたよ。」
「ほんとにー」「N子ちゃんをよろしくねと言われたよ。」
「えー、うれしー」と喜んでいた。
その割には、やり取りしていた手紙は、捨ててしまったそうだが。
私は、「普通、取っとくでしょ。」と思った。

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