reikonoburogu霊子の日記

あなたは霊の存在を信じますか?

心霊体験の話・心霊研究所【その5】

【つづき】心霊体験の話・心霊研究所【その4】 - reikonoburogu霊子の日記

退院の日、お父さんが車で迎えに来てくれた。車の中で、入院中はずっと見えていないことを話した。怖いこともなくて心が安らかだったのが嬉しかったことも話した。
帰り道の途中に川を渡るところがある。その橋はとても狭くて離合できない。なので、向こうから車が来ていないことを確認してゆっくり渡っていく。途中で女の子が居るのが見えた。私は普通の子だと思った。
お父さんがお腹空いてないかと聞いてきて、その先で、マックに寄ることにした。ドライブスルーに入って行ってお父さんが注文しているとき、サイドミラーを見ると、その女の子が見えた。車の後ろに立っていて、私はまだ見える力が残っているのだと感じた。
商品が出来るまで少し時間がかかるので、飲み物だけもらって、待機場所に移動した。その間もチラチラ見ていたが、やはり女の子が居るのが見える。
お父さんにそのことを話すと、「はー?」と言われた。しかし、病院を出てから40分程経つのに、その子しか見えていなかったので、「ちょっと余力があって、その子だけ特別に見えているのかも。」と話した。
商品が出来て、持って帰ることにして家に着いた。
家に入ると、中ではやはり、いつもの霊がいつものように見えた。「あー、やっぱり見えるんだ。」と思い、ちょっとがっかりした。
家には愛犬が居るだけで、他の家族はいなかったので、お父さんとマックを食べながらテレビを見ていた。
夕方になり家族が帰ってくると夕食の準備がされ、退院のミニパーティーのようになった。
しかし、痛み止めが切れると頭の傷が痛むので、私はお風呂も入らず2階の自分の部屋に行って布団に入った。
布団をかぶると、先ほどの女の子を思い出した。マックで見た後、見ていない。気になってカーテンを開けて外を見てみると、家の門の外に立っているのが見えた。向こうを向いて立っている。私はカーテンを閉めた。
頭が少し痛かったけど、下に降りてお父さんに「昼間話した女の子が、門の外に居るのが見える。」と報告した。お母さんは「えー。連れて来たの?」と驚いていた。「わからないけど、でも、悪い気は全くしない。」と言った。
なので、今夜は両親の部屋で一緒に寝ることにした。
眠っているとき、ガラス窓をカツカツと小さく叩く音がした。
2匹の愛犬も気づいて、窓の下に行って座って見ている。一匹が「ワフ」と小さく吠えると、窓をたたく音が激しくなった。2匹も立ち上がった。お母さんに「あの音、聞こえる?」と聞くが、「何も聞こえないけど。」と言われた。「でも、みかんとりんごも見てる。」と言うと、「もう、やめてー」と言ってお父さんを起こした。ずっと音がしているが、お父さんにも聞こえなかった。
お父さんが窓のカーテンを勢い良く開けると、その大きな窓の外にびっちり人の顔があった。一面に居るたくさんの人の真ん中にその女の子が立っていて、窓を爪の先でピチピチと叩いていた。2匹も「ワンワン」と吠えまくったが、私も「ギャー」と叫んでしまった。
それを聞いたお父さんとお母さんは「なになに、何が見える?」と怖がっていた。お父さんが確かめようと窓を開けに行くので、私は「開けないでー」と叫んだ。なので、お父さんはカーテンを閉めた。
翌日になって、窓を見たが、手形が残っているわけでもなく、何も異常はなかった。
あとで住職に聞くと、私が怪我をして以降、本来だったら見るべき霊たちが集まってきていたのであって、恨みがあるような悪い霊などではないということだった。
研究所の先生には、お父さんが「怪我して見ていなかった2週間ほどの間、本来だったら学校や道路で見るはずだった霊が集まっていたらしい。」と報告したら、先生が見て来た霊能力者のうち、80歳くらいのおばあちゃんが同じことを言っていたそうだ。

【おわり】