reikonoburogu霊子の日記

あなたは霊の存在を信じますか?

心霊体験の話・悪い守護霊

これは私の知り合い霊子(仮名)から聞いた話です。
昔から霊が見えるという霊子です。
本当かどうかは私にはわかりません。
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守護霊様については下記を先にお読みください。

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家の近くの居酒屋に友達のA子と二人で行ったときのこと。フレンドリーな大将と明るい女将さんのおかげか、とてもお客さんの多い店だ。私はテーブルの壁側に、A子は通路側に座った。夏だったのでA子はタンクトップに大きく口の空いたダメージジーンズと露出の多い恰好をしていた。
飲み始めていると、スーツを着た3人組の男性が入ってきた。隣のテーブルに座り、飲み始めた。
しかし、聞こえてくる声が気になった。壁側に座った一人がしゃべると、同時に違う声が聞こえてくる。低くてごにょごにょした声だ。そういう背後霊が付いているのだと思って聞き流していた。
その男性は、入ってきたときは「よっ、大将、久しぶり。」と言ってフレンドリーな感じだったが、いきなり前の二人の男性を見下すようなしゃべり方に変わった。私は、ただの酒癖の悪い男性だと思った。
私と一緒に飲んでいたA子が、お酒の入ったグラスを二人の男性のほうに向かって倒してしまった。
お酒が少し男性客にかかってしまったので、「あ、すみません。」とA子と二入で言うと、女将さんが「あんたたち、またね。」と言って拭きに来てくれた。
お酒がかかった二人は怒っていなかったが、壁側の男性客は、立ち上がり腕を組んで睨んでいた。口は動かしていなかったが、私には「女のくせに酒なんか飲みやがって。」と言う声が聞こえた。
見直すと、その男性客は、顔が夏目漱石のように髭を生やして立派な軍服を着ており、睨みつけていて、私と目が合った。
私は二人の男性客のほうを見て、「すみません、大丈夫ですか?濡れてませんか?」と言うと、その二人は「大丈夫、大丈夫。若い女性の横で飲めて僕たち幸せよー」などと言っていた。
すると突然夏目漱石が「けしからん!」と怒鳴った。二人の男性客は「いいじゃなか。わざとじゃないんだから。」とかばってくれた。
女将さんは「次は絶対こぼしちゃだめよ。」と言いながら新しいグラスを持ってきてくれた。
一応収まって飲んでいると、壁側の男性客がぐっと近づいてきた気がして、横を見た。すると、男性客は普通に座っているのだが、夏目漱石がこちらを向いて立ち上がり、私のすぐ横で私を見下ろしながら仁王立ちしている。
「いやいや、勘弁してよ。」と思ったが、周りの人には見えていないはずなので、そのまま飲んでいた。
ビールがなくなったので、女将さんに「生一つね。」と注文した。すると夏目漱石が、「女が公共の場で酒を飲むとは何事か」と怒ってきた。それでも「言ってろ、言ってろ、誰にも聞こえない。」と思って無視していた。
しかし、守護霊が抜け出した男性客は、うつ伏せにぐったりして具合が悪そうだった。
前の二人が「大丈夫か。」と声をかけていたが、「ちょっと酔いがまわったなあ。」と言っていた。その声は、入ってきたときの調子のいいおじさんに戻っていた。冷たいおしぼりをもらい、顔に当てて「こんなに酔うのも珍しい。」と自分で言っていた。
一方、夏目漱石は相変わらず私をにらみつけていたが、「おい、女!」と言ってきたのでムッとして顔色が変わった。それを見たA子は、「何か見えるの?」と聞いてきた。
「居るよ、変なのが。」と答えると、それを聞いた男性客のほうが自分のことと思ったらしく、「ごめんね、大丈夫、吐いたりしないから。」と言ってきた。私は、「あ、違います、違います。」と言った。A子は「あれ、さっきと全然しゃべり方が違う。」と言い出した。
男性客は「あ、ごめんね。さっきは何かおかしかったんで。」と答えた。
夏目漱石は相変わらず怒っていて、「女、こらー」と聞こえたが無視していると、私のアップにて束ねた髪の毛を掴んで引っ張られた気がした。そのとき、「チャキッ」と音がして見てみると、細長い剣のようなナイフのようなものを出している。「このあばずれが。」などと口走っている。「まじうるさい。いい加減にしろ。」と思った瞬間、「シャキン」と音がして、夏目漱石が真っ二つになってふわっとした煙になっていた。
「ほら、言わんこっちゃない。」と思った。私の守護霊様が出てきて成敗してくれたのだ。
上半身は煙になってテーブルに倒れ、下半身は足のまま床に倒れたのが見えた。衝撃でテーブルの上のグラスが倒れ、お酒がこぼれた。女将さんが「あらあら、あっちのテーブルは今日は大変ね。」と言ってまた片づけに来た。すると守護霊が切られた衝撃か、本人はいきなりテーブル上で吐いてしまった。守護霊様はこちらを見て、「大丈夫であったか?」と声をかけてくれた。「ごめんなさい、ありがとう。」「我が姫を侮辱する奴は拙者が許さん。」と言って私の中に消えていった。
男性の様子を見たA子は気分が悪くなり、自分も戻してしまった。「女将さん、助けてー」と大騒ぎになった。
一旦片付けが済んで落ち着くと、もっと飲みたくはあったけど、迷惑かけているのでもう帰ろうと、会計することにした。
男性客らも会計していたが、外に出ると立ち話をしていた。戻してしまった男性客からも「さっきはごめんねー」と言われたが、「こっちは大丈夫だけど、大丈夫ですか?」と答えると、「戻したからか、すっきりした気がする。」と言われた。「そりゃ悪い守護霊が居なくなったからすっきりしてでしょう。」と思った。
「さっきは嫌な思いをさせたから、一軒奢らせてよ。」と言ってきた。
「どうする?」「変なことさえしないならいいよ。」「大丈夫。行きつけの炉端焼きの店だし。そこでいい?」
ということで次の店に入り、4人掛けのテーブル席に椅子を追加して5人で座った。
さっきまで、見下したように話していた男性は、吐いたせいか悪い霊が居なくなったせいか調子よくなっていて、ケタケタ笑いながら話していた。
連れの二人も「さっきまでと飲み方変わったねえ。」と言っていた。
小一時間飲んで帰ろうとしたら、男性の後ろに新しい霊が見えた。男性より少し若い女性で、江戸時代を思わせる浴衣のような簡素目の着物を着ている。
その女性の霊は、私にお辞儀をして「今からは私が守ります。」としとやかに言った。
「それがいいよ。」と思ってみてみると、薬指に金色の指輪をしていた。
「江戸時代かと思った。」と思っただけで「違いますよ。」と返事してきた。
男性が手を振ってバイバイとしている肩に手を乗せて「この人の妻ですから。」と言った。
「ええ、時代が全然違う。」と思い、「ねえねえ、おじさん、奥様は亡くなったの?」と聞くと、
「あー、それ言うかー。」「最近こいつの奥さん、亡くなったばっかりなんだ。」と二人組が言った。
男性が不思議そうに「なんで?」と聞くので、「いや、なんとなくです。」と言うと、二人組が「こいつね、ホント奥さんのことが好きでね。」「いつもおしとやかに着物着てたもんね。」と言った。
私は、「江戸時代風の着物姿は、そういうことか。」と納得した。
「こいつね、奥さんの指輪が、棺桶に入れると溶けてしまうからって、外して仏壇の前に並べておいてるんだ。」と二人組が言うので、
「金色の指輪ですか?」と言うと、「あんた、なんでそこまでわかるんだ。見えてるんじゃないのか?」と言われ、
「いえ、いえ、はい。」と答えておいた。
私は、守護霊が奥様に変わったので、これでこの先安心だと思った。

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