これは私の知り合い霊子(仮名)から聞いた話です。
昔から霊が見えるという霊子です。
本当かどうかは私にはわかりません。
-------------
Ｍ団地に肝試しに行った。私は心霊スポットに行くときはお線香を持っていく。
この部屋は、ニュースになるほどの事件が起こった部屋だった。
誘拐事件があり、女の子がさらわれて殺された。
その後も何度も入居者があったが、すぐに出る。以後、入居者無しの永久空き部屋になってる。
夜、その部屋に懐中電灯を持って入って行くと、お父さんとお母さんと女の子とお姉ちゃんが見えた。
部屋に入ると、実際には家具など何もないのだが、私には家具などがあって子供が二人、きゃっきゃ きゃっきゃと走り回る、家族団らんの様子が見えた。女の子はよそ行きのとてもきれいな服を着て楽しそうだった。
それから映像が早送りのようになり、お母さんがいい加減にしてよー、と叫ぶシーンになった。子供が一人で怒られていた。
そしてまた早送りになると、次はお母さんが子供にごめんね、ごめんねと言っている。そこでグルグルと音が聞こえた。
また早送りになると、どったんばったんと音がする。これは本当にダメだと思った。「お父さん、お母さん」と言って泣く子供の声が聞こえた。お父さんとお母さんが首を吊っていて、その下に女の子が座り込んで泣いている。おそらくその子は殺された子の霊だろう。
ここからは想像だけど、誘拐事件で妹が殺され、ショックを受けたお母さんは、お姉ちゃんにちょっとしたことでもすごく怒るようになったのだろう。お母さんは心痛のあまりか頭がはげていた。悲観した挙句、一家で無理心中を図ったようだ。
それを思うと、肝試しのために入った私たちが、とても後悔された。
▲上のバナーは、グループのランキングのバナーです。
よければクリックしてやってください。
