reikonoburogu霊子の日記

あなたは霊の存在を信じますか?

心霊体験の話・動物の顔をした幽霊

これは私の知り合い霊子(仮名)から聞いた話です。
昔から霊が見えるという霊子です。
本当かどうかは私にはわかりません。
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私が免許を取って、最初の更新をしたころ、まだペーペーの時のこと。
地元のあるトンネルを通った。山道で、野生動物がよく出るので、衝突注意の場所だ。
そこを友達を乗せてドライブしていた。
すると、白っぽく、黄色っぽく光るような鹿が出てきた。
急ブレーキを掛け、少しよろけたが避けることができた。
バックミラーで確認すると、急ブレーキのせいか、白い煙が上がっていたが、一瞬人に見えた。
まあ、たまたま見えただけだと考え、家に帰って普通に寝ていた。
すると、その時の夢を見た。夢の中で、手を出しておいでおいでをしている人が、最初は4-5人だったが、6-7人、8-9人とだんだん増えてきた。
ハッとして夢から覚め、いやな夢見たな、と思ったが、怖いテレビ番組なんかでは、車に手形がついていたりするのだが、自分も気になって車を見に行った。
しかし、そんなものはなく、自分の思い込みだろうな、と思ってまた布団に入った。
翌日、その車で仕事に出かけ、職場のお局さんたちとお昼が一緒になったので、その話をした。
すると、「あのトンネルでは幽霊がよく出るっていうよ。霊子ちゃんは生まれがこの地区じゃないから分からなかったんだね。」と言われた。
「聞いた話では、あのトンネルでは、夜中の1時2時に通ると、おいでおいでをする幽霊が出るって話だよ。」と言うので、「まさしく、それじゃん。」と思った。
でも、私は、「いやいや、あれは急ブレーキの煙で、そう見えただけだ。」とさらに自分に言い聞かせた。
仕事を終え、子供を保育所に迎えに行き、自宅に帰って夕飯を取っていると、ふと車が気になり、カーテンを開けて駐車場の車を見てみた。
車は普通に駐車場に止まっていて、変わったところはなかったのだが、色だけは、本当は黒なのだが、白っぽく、黄色っぽく見えた。
「そういえば、昨日の鹿も白っぽく、黄色っぽく見えたよな。」と思った。
でも、「いやあ、気のせいだ、気のせいだ。」と自分に言い聞かせ、お酒を飲んで寝た。
すると、また同じような夢を見た。おいでおいでをする人が、だんだん増えて集まってくるのだ。
二日も同じような夢を見て、勘弁してくれと思ったが、それだけでなく、だんだん車を運転するのが怖く思えてきた。
運転したくないと思ったが、仕事には行かないといけないし。嫌だなと思ったので、主人に保育所の送りを頼み、いつもよりゆっくりした時間に家を出た。
走っていて信号待ちで止まったら、よく行くお寺の住職が、原付で通りかかり、横に来てコンコンと窓をたたかれた。開けると、「最近、心霊スポットにでも行ったの?」と聞かれたが、「行ってないですよ。あんなの高校で卒業しましたよ。」と答えた。
「え、でも、たくさん乗ってるよ、車に。」と言われ、ぞっとした。
「え、私には全然見えないんだけど。」「ほんと。でも心配だから、その先のコンビニの駐車場に入ってみて。」と言われ、仕事に遅れるかもしれないと思ったが、怖かったので、駐車場に入って車を止めた。
「私を探してたんですか?」と聞くと、「いやいや、買い物で通りかかっただけ。たくさん乗ってたんで声かけたんだ。」と言われた。
「え、何人ぐらい乗ってるんですか?」と聞いて、車を降りてみてみると、また、白っぽく、黄色っぽく見えた。
「ね、色がそういう風に見えてるんじゃなくて、きっと霊体が車に擬態化しているだけだから。
動物霊がいる場所に行った?」と言われ、「XXトンネルをA子と一緒に通ったけど、その時鹿が出たけど、ぶつからない様に急ブレーキをかけて避けた。」と説明すると、「あー、あのトンネルは、近くに無縁仏とかいっぱいあって、地元の人は夜中には通らない方がいいっていう場所だもんね。」と言われた。
「あー、そうだったんだ。」と思ったら、「すぐにとることもできないけど、お清めの塩だけは渡しとくから、後部座席にでも置いときなさい。」と言われ、その通りにして仕事に向かった。
何事もなく仕事も終わり、保育所は主人に頼んであったので、お買い物をして家に帰った。
家に入ったのだが、塩は車にそのまま忘れて置いていた。
夕食の準備をしていると、バタンと玄関の扉が閉まる音がした。帰ってくるには早くない?と思って、玄関を見に行くと、見たこともないような人数の霊がギュウギュウ詰めで立っていて、これは困ったと思って「やめて、やめて」と言うと、聞いたことないような動物の鳴き声のような、ギャーともメーとも聞こえるような声がして、焦ってしまい、ガラケーを取り出して電話をしようとするが、手が震えてボタンが押せない。
お寺さんに掛ければいいものを主人に掛けて、話したら、生きてる人間がたくさん来てると思ったらしく、「警察呼べ、警察呼べ。」と言っていた。
「警察呼んだって、誰も相手にしてくれないよ。」と言うと、「ああ、幽霊ね。」と言われ、「そうそう。」と言った。幽霊に向かって「ここ、来ないでください、来ないでください。
」と何度も言うと、一人ずつ、地面に吸い込まれるような感じで消えていった。
私の気持ちが伝わったんだと思った。でも怖かったので、外の車の中で、主人と子供たちが帰ってくるのを待っていた。
すると、「ハー、フー」と、ため息のような声が聞こえてきて、いやだー と後ろの席を振り返ると、たくさんの白目の、顔はウサギとか鹿とかの、でも体は人間の幽霊がめちゃくちゃ乗ってて、ワー、と叫んで、たまらず今度はお寺さんに電話をかけて、「人間なんだけど、人間じゃない奴らがたくさん乗っていて、」と言うと、「あの場所は交通事故もたくさんあって、歴史的にも無縁仏もあって、動物の死体も捨てられたりした場所だったからね。動物霊は怖いし、言葉も通じないから祓えないし、ほんとに気を付けてね。」と言われた。
その話をしていると、後ろの霊たちは、靄のようにふわーんとなって消えていった。
やっと落ち着いて家に入った。
後日、トンネルの近くの無縁仏の鎮魂碑にお参りに行って、地元の人が通らないようなところにうるさい車で来て、騒がせてごめんなさいと手を合わせた。

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