reikonoburogu霊子の日記

あなたは霊の存在を信じますか?

心霊体験の話・電車通学の友達

これは私の知り合い霊子(仮名)から聞いた話です。
昔から霊が見えるという霊子です。
本当かどうかは私にはわかりません。
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高校生の頃、私の学校までは距離があり、電車で通学していた。
ある日、寝坊して、いつもの電車に乗れず、一本遅い電車に乗った。
遅い時間の電車なので混んでおらず、座席が空いていたので座ったが、その電車には初めて見る女学生の霊が乗っていた。
すると「ちょっといいですか?」とふわっとした感じで話しかけられた。
「わ、霊に話しかけられた。」と内心思った。が、「どうぞ」と心の中で返事して、その女学生が座れるように、席をずれた。
その霊は私の隣に座ってきて、「何歳?」と聞かれたので、心の中で「16歳です。」と答えた。
たわいもない会話を行っていたのだが、私の降りる駅が来たので、その霊を残して電車を降りた。
私が遅刻するときは、その電車に乗るので、毎回その女学生が乗っていて、毎回話をするようになった。
私は学校で嫌なことがあったりすると、その子と話したくなって、わざと遅い電車に乗るようになった。
その子はそんな私を見つけると、いつもニコニコして隣に来てくれた。
そして「今日は何があったの?」と聞いてくれた。
私は「実はね、彼氏と喧嘩して、あいつ浮気しているらしいのよ。」などと、打ち明け話をしたりしていた。
毎回その子とは、ちゃんと会話が成り立っていたのだ。
私が降りる駅に着くと「じゃあまたね。」と先に降りていた。
なので、私はその子が電車に乗るところも、降りるところも見ていない。どこから乗ってどこで降りるのか、好奇心で知りたくなった。
数日後、また遅刻してその電車に乗ると、いつものように近づいてきて「今日はどうしたの?」と聞いてきた。
「話したかった。」と言うと、「えへへ、なんで?」と言う。
「何処の駅から乗ってるの?」と聞くと、「なんで?」と答えた。
「いや、いつも先に乗ってるから、どこから乗ってるんだろうと思って。」と言うと、「それは言わない。」との返事だった。
「言えない、」ではなく「言わない。」なんだ、と思った。でも、深堀りするのもよくないと思って、「じゃあ、どこまで行くの?」と聞いた。
「なんで?」「いや、いつも私が先に降りてるでしょ。だからどこまで行くのかな と思って。」と言った。
すると「それも、言わない。」と言われた。
「じゃあ、わかった。別に困ることしたくないし、聞かない。」と言って答えた。
「あれから彼氏と仲直り出来た?」「うーん、微妙。」などと話を続けた。
高校3年生になって、卒業式を迎える、その前日、その子に会いたくて、またわざと遅れてその電車に乗った。
「明日、卒業式だね。」と言われ、「そうそう、だから会えなくなるね。」と答えた。
すると、「私ね、OO駅から乗ってるんだよね。」と教えてくれた。続けて、「XX駅まで乗るんだよ。」と教えてくれた。
以前は、教えてくれなかったのに、「へー」と教えてくれたことに驚いた。
しかし、その「XX駅」は既に廃止になっており、今は無くなっている。なので、今乗っている電車は止まらないのだ。
私は「へー、そうなんだー」と言った。すると、「XX駅まで、一緒に乗ってもらっていい?」と初めていわれた。
私は嬉しくって「ああ、いいよ。」と答えた。
話を続けていると、私が降りすはずの駅に来たので、「ほんとに大丈夫?」と聞かれたので、「うん、大丈夫。」と答えた。
3年間楽しかったので、最後は一緒に降りたいと思ったのだ。
するとその子が「私ね、死んだんだ。」と言った。もちろんそれはわかっているのだが、「なんで?」と聞いたら、「私ね、いじめられてたの。」と言い出した。「まじかー」と思って、心がチンとなった。
「でも、あなたみたいなお友達が出来て、良かった。」と言ってくれた。「私もうれしい。」と答えた。
元のXX駅に差し掛かると、「じゃあね、バイバイ。」と言われ、ひゅっといなくなり、ガタガタガタ となった気がした。
でも、電車はそのまま進んでいく。なんだか、すごく悲しくなった。次の駅で降りると、私はひとしきり泣いていた。
そして逆向きの電車に乗ると、座って外を見ていた。
XX駅に差し掛かると、その子が血だらけになって手を振っているのが見えた。
飛び込んだんだ、と思った。私はその子に向かって一生懸命手を振った。
学校のある駅で降りて、学校に着いた。明日の卒業式の練習が行われていたが、悲しい気持ちで練習がろくにできなかった。
翌日の卒業式は、親と一緒に車で行った。電車に乗れなかったが「ありがとう」ともう一回言いたいと思って、「会いたい、会いたい」とずっと思っていた。
卒業式が終わり、親が「お昼ご飯を食べて帰ろうか。」と言うので、私は「XX駅近くが良い。」と言った。
親も「いいよ。」と言うので、元のXX駅近くにある、お好み焼きの店に向かった。
お店の外まで着くと店のおやじさんが、コサージュを付けている私を見て、「おや、今日卒業式だったんですか?」と言ってきた。
「そうなんですよー」「わざわざ、遠いのに。めずらしいですね。」と言われた。この地域と私の家では車のナンバーが違うのだ。
おやじさんはそれに気づいたのだろう。
私がガラガラと戸を開けると、店の中に、なんとその子が立っていた。
その子はふわっと近づいてきて、「ありがとね」と言った。「違うって、私がありがとうなのよ。」とつい口に出して言ってしまった。
親は「何言ってるの、こいつ。」と言う目で見ていた。
私はお構いなしに「ほんとうに3年間ありがとう。」と言うと、「ここ、私の家なの。」と言った。
それを聞いた私は、おやじさんに「娘さん、自殺で死んだんですね。」と気も使わずに言ってしまった。
おやじさんは「え、なんで?」と戸惑っていた。「私、幽霊、見えるんですよ。でも、娘さんと私、友達なんですよ。」と言った。
「娘、生きてたら、もう30近いよ。」と言われた。「でも、OO駅からここの駅まで乗ってたんですよね?」と聞いてみた。
「ほんとに?」と聞かれて、「はい。」と力強く答えると、もともとこのご両親は、OO駅の近くに住んでいたのだけど、娘が亡くなったので、いつでも帰ってこれるようにと、XX駅の近くのこちらに引っ越してきて、この店を始めたと話してくれた。
「ほんとにわかるんだね。」と言われ、「じゃあ、仏壇に手を合わせる?」と聞かれ、お邪魔することになった。
その店は、1階がお店で2階が自宅になっていたので、2階にお邪魔すると、遺影が私が見ていたその子だった。
私は手を合わせながら「友達と喧嘩した時も、先輩ともめたときも、彼氏が浮気した時も、ほんとうに色々聞いてくれて、心の支えになりました。ありがとうございました。」とお礼を言った。
私が結婚式を挙げることになった時も、報告しに行ったし、子供が生まれたときも、お店に行った。
今でも、時々夢に出てきてくれる。なので、その子は幽霊のガチの友達です。

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