reikonoburogu霊子の日記

あなたは霊の存在を信じますか?

心霊体験の話・T病院【その2】

【つづき】心霊体験の話・T病院【その1】 - reikonoburogu霊子の日記

一人の男の人が「わーー」と叫ぶと、それを合図にみんなが「ギャー」と叫んだ。
そしてその看護師が、キーと音を立てながら近づいてくる。
友達が「行くよー」と叫んだが私は腰が抜けて動けなかった。見るともうひとり、少し年上の男性が同じように動けないでいた。
友達が私に手を貸しながら「何がいるー、いい加減にしてよー」と叫び、私たちが見ている方を懐中電灯で照らした。
すると、そこには首吊りしてぶら下がっている看護師が見えた。この姿はそこにいるみんなに見えたのだ。
なので、全員で「ギャー」と叫びながら逃げ出した。私ともう一人腰の抜けた男性も、仲間に肩を支えられて外に出た。
そのまま各グループばらばらに帰ったのだが、私たちは近くにあるファミレスに入ることにした。
すると、そのファミレスには先ほどいた別の1組の男性グループと1組のカップルも入っていた。
今のは何だったんだと話していると、そのカップルが、実は自分の母親が当時のT病院で働いていたと言い出した。
その時に同僚の看護師さんが夜勤中に首吊り自殺をしたことがあるというのを聞いたそうだ。
じゃあ、その人なのかなとみんなで話していた。
すると、私の友達のA子が「やばい。」と言い出した。
「どうした」と聞くと、「どうしよう」と言いながら、ポケットからボールペンを取り出した。
「これ、多分、あそこの。」と言う。「なんで持って帰ってくるのー」とみんなで言った。
すると、男性グループの一人が、「え、電話かかってくるかも。」と言った。
やはりみんなはあの都市伝説を知っていた。
すると、「ピリリリリ」とA子の携帯が鳴り、見ると非通知だった。
みんながシーンとなった。
A子が「怖い。出れない。」と言うが、「出るしかないって。」と言った。
すると男性グループの一人が、「携帯貸して。俺が出る。」と言って、スピーカーにして出てくれた。
「ザー」と小さな音で、ノイズのような音が聞こえた。
「ガチで、あれなんじゃない。」とみんなが思っていると、ぼそぼそっと何か喋ったようだった。
みんなが「ギャー」とか「えー」とか言うと、男性が「お前誰だー。」と言った。
すると普通の声で、「今、そちら、誰がいらっしゃいます?」と言われた。
「え、俺たち、XXのファミレスにいるぞ。」と答えると、「はい、わかりました。そちらに向かいます。」とまたしても普通のトーンで言われて切れた。
みんなが「え?やばくない?」と話してると、少しして外にパトカーがたくさん来ているのに誰かが気づいた。
「え、事故?」と話していると、警察官がたくさん入ってきて、「先ほどの電話の方ですか?」と言われた。
「さっきの非通知の電話は警察だったのか?」とみんなが思った。
「あのね、迷惑だから近隣の方から通報があったの。バイクも車もナンバーが見られているんだよ。ほんとにダメだから。」と言われた。
私たちは、その場で始末書のようなものにサインさせられた。
一人の警察官にボールペンを借りて書いたのだが、例のボールペンの処理に困った私たちは、そのまま借りたボールペンと一緒に渡してしまった。
「次から行かないように。」ときつく言われて、解放された。

【おわり】