reikonoburogu霊子の日記

あなたは霊の存在を信じますか?

心霊体験の話・兄の生霊

これは私の知り合い霊子(仮名)から聞いた話です。
昔から霊が見えるという霊子です。
本当かどうかは私にはわかりません。
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ある青年の話を聞く機会があった。
彼は悩みがあるようだった。大学生になって一度も一番になったことが無いという。
中学校くらいまでは、足も速かったので運動会で一番になれたし、勉強も頑張るので成果が必ず出ていた。
だけど、ある日を境に努力をすればするほど、実らなくなった。
高校一年の体育祭で、一番で走っていたのに何かに足を救われた気がして転倒した。
試験勉強でも時間をかけて勉強頑張ったのに、的が外れて散々だった。
好きな女の子がいて両思いだと周りからは聞いていたので、告白しようとした日にお腹がぐるぐると痛くなって、ちょっと漏らしてすごく臭くなったので嫌われた。
ラソン大会では、ずっと一位だったのに膝に水が溜まってしまい、痛くて走れなくなった。
大学受験も必ず受かると評価が出た大学にことごとく滑ってしまい、一浪してぜんぜん志望ではない大学に入った。
などなど、ことごとく最後でダメになる。なので自分は努力をすることが嫌になってきたと言う。
見ると、しっかりした守護霊が付いている。
だけど、その青年本人の目に覇気がなく、うそをついているとは思えなかった。
そして彼の顔の横に、もう一人の青年が見えた。しかし普通の霊とは違う。これは死んだ人の霊ではないと思った。
なので私は守護霊様に話しかけることにした。
「この子に憑いている霊は、生霊ですか?生霊なら体を前に倒してください。違うなら後ろに反ってください。」
すると正座した青年が、いきなり前に飛び出すように倒れた。
「はいはい、分かりました。」と言ったが、私には取れないと思った。
なぜなら、生霊はその人に執着があって憑りついている。なので、私に引き付けて取り払うこともできない。
どうしようと思ったが、憑りついている原因を知るべきと思ったので、青年に質問を始めた。
「人をいじめたことある?」
「じゃあ、いじめられている子を無視したことある?」
「仲の良かった友達と疎遠になったことある?」
「誰かに恨みをかうようなことしたことある?」
と聞くが、どれも無いという。
憑いている生霊を見ながら考えたら、この青年の兄のようだった。
話を聞くと、足は早かったが一番になれるほどではなかった。
勉強はしたくない人だったので成績悪くて当たり前だった。
普段頑張ってないので、特にイケメンでもなければモテなくても当たり前だ。
一方、弟は努力するし、イケメンではなくてもその姿が好印象なのでモテたりする。
一度に大きな恨みではなくても、その差を少しづつ蓄積したことで、大きな妬みになって生霊になっているようだった。
なので青年に、「お兄ちゃんに自分の失敗談を言っていったら、それしかないと思う。」と助言した。
「え、どうしたらいいんですか?いきなり言うのもおかしいし。」と言う。
確かにそうなので、「今からお兄ちゃんに電話して、嘘をつきなさい。電車に乗っててウンチを漏らしたとか。」と言った。
要は死にたくなるくらい恥ずかしい失敗をお兄ちゃんに話せばいいと思ったのだ。
電話に出るかなと言いながら電話をかけ、嘘話をし始めた。
「大学へ向かう電車で、お腹が痛くなり漏らしてしまった。電車を降りてコンビニでパンツを買おうとしたら、すごく臭くなったし、後ろから見てもわかる状態だったので笑われた。
近くに交番が見えたので駆け込み、お巡りさんに頼んでズボンを買ってきてもらっている。」
などと、兄に笑われながら15分ほど電話していると、青年の生霊が薄ーくなった。
その日はそこまでで別れ、2-3週間後にまた会った。
すると、大学の課題が選考で受かったそうだ。
しかし、生霊の影は消えてはいなかった。
青年は私に頼みがあるという。今回また兄に電話をするので、僕が好意を寄せているが、自分にはその気がない女性のふりをして、しつこくて迷惑だから注意してほしいと言ってくれと言うのだ。
「え、私30代で声も若くないのでそんなふりはできない。バレる。」と断ったが、どうしてもというので、電話に出ることにした。
打合せ通り、お兄さんに文句を言った。お兄さんは戸惑っていたが、青年の守護霊がふわっと合図をしてきたのでさらに突っ込むことにした。
お兄さんの方が声もかっこいいからとよさそうと言い、彼女いますか?とか、何歳ですか?とか言ってみた。
すると、青年は身振りでやめてよと言っていたが、「デートするならお兄さんの方がいい。」などとまくしかけた。
その後も3-4か月、その体で話を合わせていたら、青年の後ろの生霊がいなくなった。
その時の大学の課題は、選考に受かった上に、大学内で一位になったそうだ。
しかし、今度はお兄さんが気分良くなって私に会わせろとしつこいけどどうしましょうかという。
「それは自分で友達を紹介するなりしなよ。」と言ったが、そんなことを頼める友達も無くてどうしようもないらしく、仕方なく私の知っている女の子を紹介することにした。
その子は彼氏が欲しいと言っていたので、紹介して適当にあしらってもらい、代わりに何かプレゼントして頼むつもりだった。
しかし、その子もお兄さんを気に入ったようで結局付き合うことになり、私は思わずキューピットになっていた。
私としては、御札を貼ったりお祓いをするのではなく、執着を解くことで生霊を消せたので良かったと思った。
御札やお祓いは、場合によっては生霊を怒らせてその後でよりこじらせることになりかねないと思っているので。

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