これは私の知り合い霊子(仮名)から聞いた話です。
昔から霊が見えるという霊子です。
本当かどうかは私にはわかりません。
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鹿児島の親戚に遊びに行った時、ショッピングセンターがあった。
おじさんと出掛けて、そこの階段付近で、ワゴンでアイスの販売をしていた。
買って食べていると、小さな孫を連れたおばあちゃんが、ひょこひょこと壁から出てきた。
幽霊だ。と思ったが、いつもの事で気にしていなかった。
すると近づいてきて、かなりのなまりで「このへんにあった田山（仮名）さんちをご存じですか？」と聞いてきた。
「すみません、私親戚に遊びに来ているので、地の人間ではないんですよ。」と答えた。
「あんたからは、鹿児島の臭いがすごくするんだけど。」と言われた。
「あ、生まれはこっちの方なんですよ。でも、この辺には住んだことが無いんですよ。」と答えた。
「あそう、どうしても田山さんちに行きたいんだけどねえ。」と言われた。
なのでおじさんに「ねえねえ、この辺に田山さんっていうお家知ってる？」と聞いてみた。
「ああ、なんか聞いたことあるねえ。でも、なんで？」と言われた。おじさんには、そのおばあちゃんたちは見えていないのだ。
「いや、ここにおばあちゃんと孫がいて、探してるんだって。」と言った。
「あ、それ、もしかして、うなさんのところじゃないかな。」と言うので、おばあちゃんに聞くとそうだという。
なのでおじさんに場所を詳しく聞いておばあちゃんに伝えた。
すると、「ありがとねー」と言って消えていった。
買い物が済んで教えた場所の前を通って帰っていると、その場所は初盆の提灯が出ていた。
後から聞くと、その家のおばあちゃんと孫が交通事故で亡くなってからの初盆だったそうだ。
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