reikonoburogu霊子の日記

あなたは霊の存在を信じますか?

心霊体験の話・五回のただいま

これは私の知り合い霊子(仮名)から聞いた話です。
昔から霊が見えるという霊子です。
本当かどうかは私にはわかりません。
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うちは玄関のドアにオートロックの暗証番号キーが取り付けてある。
なので、子供にカギは持たせていない。番号で開ける事が出来るからだ。そして番号で開けると家の中ではピンポンと違うそれ用のチャイムが鳴る。
ある日、私がキッチンで夕飯の用意をしていると、玄関のインターホンがピンポンと鳴った。
誰か来たと思い、スイッチを押すと画面に娘の顔が映った。いつもなら勝手に番号で入ってくるので、あれ、と思ったが、「なに?」と言うと「ただいま」と答えた。「はーい」と返事はしたがそのままスイッチを消した。勝手に入ってくると思ったのだ。
しかし、入ってきたときのチャイムが鳴らない。あれ、と思ってスイッチを押したが、外には誰も映っていなかった。
どこかに行ったのだろうと思い、気にせずにいたが、またピンポンと鳴った。スイッチを押すとまた娘が映った。
「なに?」と強めに言うと、「ただいま」とまた言ってきた。なので「はーい」と言ってまたスイッチを切った。
しかし、またもやチャイムがしない。番号を忘れるはずもないと思ったが、気になったのでドアを開けて外を見た。
ドアの外には誰もおらず、カバンが置いてあるようなこともなかった。家を一周したが何もない。家に入って携帯に電話をしてみたが、電源が入っていないというアナウンスで通じない。
「はあ、なに?」と思ったが、仕方ない。キッチンに戻るとすぐにまたピンポンと鳴った。
スイッチを押すと「ただいま」と言う。「さっきから何してるの?」と言うと、「ごめん、番号忘れた。何番だっけ?」と言う。
私は「これは違う、番号を忘れるはずはない。」と思い、嘘の番号を言った。「あ、そうだった。」と言われたが、そんな訳はなかった。
何か起きている気がしたので、学校に電話したが、もう下校したと言われた。もう一度携帯に掛けたが通じない。
「事故か、人さらいか」と心配になった。焦って息子に電話をすると近くまで帰ってきているという。娘のことを聞くと、知らないと言われた。
するとまたピンポン、ピンポンと鳴った。やはり娘が映っているが、おかしいと思ったので黙っていた。向こうはカメラを見つめていて何も言わない。なので別の名前で「あいちゃん、お帰り。」と言ってみた。「あ、ただいま。」と返事が来た。違う名前なのに。
するとまた「番号忘れた。」と言うので、さっきと同じ番号を言ってみた。すると「ちっ」と舌打ちをした。
「忘れるわけないでしょ。何なの、あんた。」と言った。すると一瞬画像が乱れて、顔が消えた。
「これはヤバい。」と思い、インターホンの前で娘が帰ってくるのを待っていた。
すると、番号を使った時のチャイムが鳴った。本当の娘が帰って来たと思った。
しかし、入ってきたのは息子だった。私が待ち構えていたので、「何してるの?」とキョトンとしていた。
「え?」と思わず言うと「なに?」と答えたが、私は怖くて「名前何?」と言った。すると「めんどくさ」と普通のテンションで答えた。
本当の息子だと思い、安心した。
するとまたすぐにチャイムが鳴り、娘が帰って来た。私は本当に安心して、事の顛末を話した。
「初めの4回はあなたの顔だったけど、入ってこなくて、あなたじゃなかった。」娘は「え、キモイ」と言った。
「最後の2回は番号忘れたと言ったのよ。」「忘れるわけないし。」
「そうよねえ。最後はあいちゃんお帰り って言ったのよ。」「あいじゃないし。」と話した。
「さいごはまた嘘の番号を言ったら ちっ と舌打ちされたのよ。」「まじ、キモイ」と言っていた。
やっと落ち着いて家族そろったので夕飯を食べていると、今度はお風呂場のリモコンから、「お風呂の温度は正常です。」と音声がした。
だれもお風呂に入っていないのに、と思ったが、霊が家に入ってきたと思った。
旦那が「俺が見てくる。」と言って棒を持ってお風呂場に行った。しかし、すぐに戻って「電気消えてるし、誰もいない。」と言った。
私は「そりゃそうだ。」と思った。
みんな怖くなったので、息子は旦那と、娘は私とお風呂に入ろうと話した。
食事が終わりそうになったころ、またお風呂から「お風呂の温度は正常です。」と音声がした。
今度はみんなが無視した。
すると、今度はお風呂場からの呼び出し音が鳴った。普段ならスイッチを押して話すのだが、ザーッとノイズがするだけだった。
お風呂を確認するももちろん誰もいない。私はお風呂を沸かすスイッチを入れ、どうにかみんなお風呂に入って寝た。
すると夜中に「バタバタバタ」とスリッパで走り回る音がした。うちでは誰もスリッパを使わないのに。
廊下を見に行くと、すりガラスのドアの向こうに茶色い何かが動くのが見えた。勢いよくドアを開けると、中学校の制服がヒュンと消えた。
あまりに霊障が起きるので、翌日娘を連れてお寺に行った。
住職にお祓いをしてもらって聞いてみると、「家の近くの神社にある無縁仏の墓から、波長の合う子供の霊が憑いてきたようだ。家族と縁が無かったので、この子に憑いていくと家族に会えると思ったんだろう。ドアを開けなくて良かったね。」と言われた。
「でも、家に入ってきてました。」と言うと、「たまにそういうずる賢いのもいるけど、今お祓いしたので、大丈夫だと思うよ。」と言われた。
「この子は憑かれやすいから、わき目をせずにまっすぐ家に帰ろうね。」と注意された。

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