reikonoburogu霊子の日記

あなたは霊の存在を信じますか?

心霊体験の話・ニセ看護師

これは私の知り合い霊子(仮名)から聞いた話です。
昔から霊が見えるという霊子です。
本当かどうかは私にはわかりません。
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家族が病気になり入院した時の話です。
顔が灰色のおじいさんが、病院の2階の廊下を点滴のスタンドを持ったまま歩いていました。
体も透けていたので霊だとすぐに分かったのですが、病院だからそういう霊もいるよなあ と思って無視していました。
私の方に元気なくペタペタ歩いてきて、「まだ死にたくないんだよなー」と小声でつぶやきました。
まだ と言うことは、生きていると言うことなのか と不思議に思いました。
「はあー、今日の夜飯に、あれを食べんどけばよかったんだよなー」と私の方につぶやいています。
私は未練がましい霊は執着があったりしてたちが悪いことがあり、昔から好きではないのです。
無視して、私は2階からエレベータに乗って1階の売店に向かいました。
エレベーターに乗っても着いてこなかったので何だったんだろうと思いましたが、エレベーターが開くと前の売店にそのおじいさんが立っていました。
そのおじいさんが売店で買い物をしていました。本物です。私はさっきのは生霊なのかと気づきました。
その姿はガリガリにやせていて、病気が重いのだろうと思われました。
私は飲み物を手に取っていると、そのおじいさんはクリームが入った甘そうな4個入りのドーナツを手に取っていました。
私は気になったので、「突然話しかけて済みませんが、それお好きなんですか?」とドーナツを指して聞いてみました。
「あー好きなんよ。昔から甘いのが好きでねえ。」と返事がきました。
「そうなんですか。」と返事をすると、ブルルルルと風が吹いたような音がして、「食べんどけばよかったな」というさっきの言葉がうっすらと聞こえました。
おじいさんに「これ、今日は食べんほうがいいかも」と話すと、「あんた、看護師ね?」と聞かれたので、「全く違います。」
「医者ね?」「違う違う、けど、今日は食べん方がいいんじゃないですか。」と返すと、少し笑いながらも不貞腐れたようにそのドーナツを棚に戻し、
「ここで会わんどきゃよかったねえ」と言ってきました。
「おじいちゃん、ほんとに今日は買わんどいてね。」と言って見送り、私は家に帰りました。
次の日、特に用事は無かったんだけど、気になってタオルを届けると言うことにして、もう一度病院へ行きました。
すると、昨日と同じ顔が灰色で体が半透明のおじいさんが、トボトボ歩いていた。
私の忠告を聞かずに、結局食べたんだなと思いました。
私は看護師さんにタオルを渡しながら、「昨日入れ忘れたので届けに来ました。」と言いました。
すると、後ろから「昨日はありがとねー」と声がしたので振り向くとそのおじいさんが上から下に向かってすーっと消えていきました。
その向こうから、本当のおじいさんが歩いてきて、「あ、あんた、昨日のニセ看護師やん」と声を掛けられました。
「そーなんですよー」と返事をすると、看護師さんが「あら、お知り合い?」と聞くので、おじいさんが
「昨日このおねえちゃんに買い物してるのがバレてから、甘いもの食べるなって言われたんよー」と返事してました。
「もう、食べたらだめよって。あなたね、甘いもの食べたらすぐ死ぬって言われとるやろ。
今の薬に甘いものは副作用が出るから、せめて今の薬が終わるまで絶対食べたダメなのよ。」と看護師さんに怒られてました。
「え、じゃあ、昨日あれから買わんかったの」と聞くと、「うん、もうあんたに言われたから、買う気が無くなった。一日ふて寝しとった。」
「今から買いに行こうと思って出てきたら、またあんたがおるもん」と言われた。
看護師さんはあと3日分薬が残っているからそれまで我慢するようにと言っていた。
もし私が昨日声を掛けていなかったら、このおじいちゃんは副反応で死んでたかもしれないと思った。