reikonoburogu霊子の日記

あなたは霊の存在を信じますか?

心霊体験の話・姫路城

これは私の知り合い霊子(仮名)から聞いた話です。
昔から霊が見えるという霊子です。
本当かどうかは私にはわかりません。
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お城が好きな私は、女友達5人で姫路城に観光に行った。
世界遺産の姫路城には、播州皿屋敷という伝説があり、お菊の井戸が見物コースになっている。これは江戸の番町皿屋敷の100年ほど前の話だそうだ。
姫路城について壮大なお城を見上げると、私には、うっすら昔の風情が見える。土の通路や痛んだ壁など。
イヤホンにガイダンスが流れるのだが、おどろおどろしい井戸の前で、お菊さんが投げ捨てられた井戸だと説明があった。
枯葉が舞い、井戸は埋められていて、中には入れないのだが、覗き込むことは出来る。
さぞやお菊さんの怨念が残っているのだろうと思い私も覗き込んだが、不思議なものは何も見えなかった。
とても古い話なので、さすがに成仏してしまったのだろうと思った。
ガイドの案内通りに進んでいくと、いきなりガクンと膝が崩れるような感触がした。
そこにはフェンスが張られており、スタッフオンリーの張り紙がある。
中を見るとめっちゃたくさんの火の玉が飛んでいるのが見えた。
そこでは、びちょびちょっと水の音がしてきた。
私は思った。さっきの井戸は偽物で、ここが本当の井戸のあとなんだな。
私の探求心に火が付いた。
でも、他の友達もいるので、その場はそのまま観光を続けたが、バスで近くの大きい図書館に寄るように言った。
史書を探して見てみると、姫路城の設計図のようなものを見つけた。
それには、確かに井戸が7個ある。フェンスの奥の井戸と思われるものも書かれていた。
友達はすぐに次に行こうと文句を言いだしたので、設計図の写真だけ取って観光を続け、その日宿泊予定のホテルに入った。
お酒を飲みながら夕食を取っていると、友達の一人が、ピアスが無いと騒ぎだした。
どこに置いた?と聞くと、色々考えたあと、姫路城のトイレだと言い出した。髪が引っ掛かったので、一度そこで外したままにしてしまったらしい。
夜の9時過ぎでは連絡も取れないと思い、翌日に取りに行こうと話した。
姫路城の受付は9時15分からになっていたので、電話なら9時くらいには通じるかもと思い掛けてみたけどやはり9時15分から受付とアナウンスが流れるだけで通じなかった。
時間が勿体ないので姫路城の事務所に向かうことにした。
だが、私だけは昨日の続きを見たかったので、行き先をあの古井戸あとにした。
まだ開館してすぐなので誰もいないフェンスの前まで行くと、昨日と同じく火の玉が揺れていた。
「本当の井戸はここですよね?」と声に出すと、それまでゆらゆら浮遊していた火の玉がピッと止まった。
炎は揺れるものだが、炎さえもピタリと止まり、静止画のようだった。
「私は播州皿屋敷が好きで、お城も好きです。」と声に出して言ってみた。
「観光用の井戸ではなくて、本当の井戸はここですよね?」ともう一度声を出すと、低いうなり声が聞こえた。
「もう一つ聞きます。ここにお菊さんはいらっしゃいますか?」と聞いたが、返事は無かったし、火の玉も消えていた。
図書館に戻り、いろいろ調べると、設計図に載っている井戸は、お菊さんというより、首切りを命じた侍の遺体を捨てるための穴だったらしい。
その侍たちの霊は、まだ成仏していないようだった。

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